岩槻郷土資料館だより

岩槻郷土資料館は、昭和57年5月、旧岩槻警察署庁舎を利用して開館しました。
この旧岩槻警察署庁舎は、昭和5年(1930)に建てられたもので、埼玉県を代表する近代建築の一つといえます。
設計は埼玉県土木課が行い、鉄筋混凝土(コンクリート)造2階建て、昭和5年8月に竣工し、8月28日の落成式当日には東京朝日新聞が『県下一モダン警察』と大きな見出しがつけ報道しています。
正面の建物に続き、木造の付属庁舎及び演武場が付けられていますが、このような昭和初期の木造の付属建物が一緒に残るものは県内でも少なく、貴重な例となっています。
総工費は当時のお金で31900円でした。
この時代の警察官(巡査)の初任給が45円(値段の明治大正昭和風俗史:朝日新聞社発行による)、現在の初任給が20万〜22万円ということから考えると単純に比較はできませんが、その割合から考えていくと現在では1億4千万〜1億5千万円ぐらいになります。
この建物は、平成28年2月、国の文化審議会から登録有形文化財として新たに登録するよう文部科学大臣に答申され、元は本庁舎前にあった「旧岩槻警察署附属掲示板」と共に平成二十八年八月一日付で国有形登録文化財になりました。
この建物の細部などについては次回から紹介していきます。
学芸員 小倉 均

岩槻郷土資料館

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