鳥の話〜前編〜 作=たかや

らうんじ【岩槻】特別編集ページtamakoti

どうして鳥が好きだったのか覚えていない。
いつから好きだったのかも。
多分子どもの頃だったと思う。
なぜか鳥の声が耳に残ったのは覚えている。
いつも鳥の声を探していたし、鳥の鳴き声が聞こえる朝が好きだった。
空を横切る鳥を見るのが好きだったし、雀を見るたびに足を止めた。
鳥の名前なんて関係なかった。
私から触れはしないけど、近づいてくる警戒心のなさに、親しみを感じたのだと思う。
それから5年ほど経って、私はインコと出会った。
耳に鳥の鳴き声が入ってきた。
いつもと違うのは、聞こえたのではなく、入ってきたということ。
避けようもなく、声が届いたのだ。
声のする方へ行ったらペットショップだった。
個人でやっているようなこじんまりとしたところで、そこにいたインコを一目見て、私は一緒にいたいと思った。
その時を思い返してみると、鳥は好きだったけれど、一緒にいたいと思ったのはこれが初めてだった。
飼ってみて我が家にきたインコを抱いてみた。
その温かさは衝撃的だった。
命の温度だと思った。
命がそのまま両腕の中に納まっているかと思うと、感動は一瞬で畏怖に変わった。
それまで触れようと思ったら飛んで行ってしまうイメージしかなかったけれど、触れられるんだって思うと、どこかへ行ってしまう鳥はもうそこにはなく、我が家にいる鳥は、そこにいるのが当たり前の、家族になっていた。
<後編に続く>

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