卵巣腫瘍は年齢を問わず女性に発症する疾患ですが、早期発見はむずかしく他の婦人科の病気や妊娠時に偶然見つかることが少なくありません。
ほとんど良性の腫瘍が主ですが、その他に中間群や卵巣がんが認められることがあります。
お腹の張りなどで受診された時に、こぶし大より大きくなっており悪性の場合は、両側卵巣と子宮やリンパ節の切除など大きな手術となります。
現在卵巣がんの発生率は年間13,000人程度と稀ですが、5年生存率は全体の60%と危険な病気です。
また良性の腫瘍でも腹腔内でねじれる事があり、強い腹痛で緊急手術が必要な場合もあります。
卵巣腫瘍が小さい時は無症状が多く検診時の内診でも小さいものは分かりません。
早期診断は経腟超音波検査が最も有効で痛みなども無く発見できます。
現在さいたま市で行っている子宮がん検診では超音波検査は含まれておりませんが、本人の希望があれば併用の検査が可能です。
但し、自費診療の可能性があります。
しかし、1年から2年に1回の検査ですから是非お利用ください。
また遺伝性乳がん卵巣がん症候群という疾患があります。
これは生まれつきの遺伝子に異常があり乳がん患者の約15%にこの変異があると言われ、両方のがんの発生に関連があります。
家族性の発生も認められ、疑いのある場合は遺伝子検査がすすめられます。
卵巣がんの全がんに対する発症率は少ないですが死亡率は高く早期発見が必要と思われます。
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