医学の進歩から脳卒中で命を落とす人は減りました。早期の処置で命だけではなく麻痺などを残すことなく回復することも可能となりました。

 一方で、感覚障害や片麻痺、高次脳機能障害や失語症といった後遺症が残ることもあります。
早期から機能訓練することで、残る障害を軽減することや、障害は残っても別の機能を獲得し、不自由なく生活することも可能となりました。
根本的に解消するまでの技術は未だですが、周囲の人の理解や協力で、かなり不自由さが軽減することができます。
通事故で脳のどの辺を損傷したかを見るだけで、医師は、この人に失語症が出るかどうかの予測をすることができます。
聞いた言葉の意味を理解する場所と、話したい内容を言葉にしようとする場所は違います。
一口で失語症といっても、①聞くことはできるがしゃべろうとすると言葉が出ない人と、②こちらの言う事があまり理解されず、一人でよくしゃべっているが、聞いているこちらには意味が伝わらないというタイプがあります。
両方出ている場合もあります。

 前者①は、こちらの話はもちろんわかりますし、自分で話したいこともあるのに、言葉が出てこない、書こうと思ってもかけないという症状になります。
脳細胞のどこをどのくらい損なうかによって出方は色々なのですが、保続といって、一度口をついて言葉が出てしまうと、他のことを言おうとしてもその言葉に捕まってしまったかのように、その言葉だけを繰り返してしまう症状があります。

 後者②は、ご機嫌に、ペラペラと沢山お話をするのですが、内容については皆目見当がつかない状態になります。
発する言葉と、思考のつながりの部分が損なわれてしまう症状です。
前者①は、表情やうなづきなどで、コミュニケーションが可能ですが、後者②は難しいです。話せないことは辛いことですが、思考ができていないわけではありません。
その人の想いを汲み取る努力は、周囲の人にこそ必要です。言葉でのやりとりができなくても、その人の中の想いや積んできた経験などは損なわれていません。
身近な人に失語症がみられましたら、言葉以外の目線や表情で思いを汲み取る努力が必要になります。
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