岩槻区金重に住む藤園豊さんは、九州出身で音楽の世界を目指して上京した。
バンドを組んで活動していたが、耳を傷めてから障害福祉介護支援の道に進んだ。
仲間と一緒にさいたま市を拠点に若年層を対象にした介護者派遣を主にしたNPO法人ライフアシストFamilishを桜区五関に立上げ、身体が動かない筋ジストロフィーなど重度の方の生活支援に携わってきた。
人と人との関りが大切な福祉の現場の仕事が天職に思えていたが、国家資格がないと携われなくなってきたこともあって、大好きな現場から離れて法人を管理する立場に変わってきた。
そうなると医療の発達や少子化から利用者が減少しており事業の将来を考えて多角化が必要と思えてきた。
元々、手先が器用な藤園さんは、知り合いから頼まれて作ってあげた1枚の無垢材を使った家具が、思いのほか上手にできてたいへん好評だったことから、1枚板を使った家具作りのとりこになり、法人の仲間と手づくりで制作工房や作品の展示場を作ってしまった。
制作工房の中には今は手に入らないと言われる屋久杉の1枚板や、樹齢何百年と思われるテーブルなどへの商品化を待つ材料がところ狭ましと保管されていた。
同じものが1枚とない自然の材木で作る家具は重厚で生活や心に安らぎを与えてくれる。
材料を見てもらってから製作するので、予算や好みなどに応じた対応をしてくれるのが魅力かと思える。
素敵な木目でいつまで見ていても飽きないような1枚板があったが、買っても飾るところがないと考え直してあきらめた。
しかし、素敵な木目だった。
【編集部・奥山】
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