12年前の市議選の経過や結果をおぼえていますか。人形博物館(当時の名称は人形会館)建設が大きな争点でした。関係者ではない一般の有権者の方には、判断に必要な正しい情報が届けられていなかった結果として、建設反対の議員が選出され、岩槻区民が反対の意思を表明したと新議会では判断され、最後の段階で白紙に戻された経緯があります。その後、清水市長の最初からの選挙公約でもあったので、何とか10年遅れてでも現在の場所に変更されて建設されました。その期間には他区では色々な公的施設が建設されています。行政側からの情報提供には限界がありますが、他の形ででも判断材料を提供できていれば、今の人形博物館の場所には違った公共施設が建設されていた可能性もあります。地下鉄延伸に関しても同じことが言えます。岩槻市民が住民投票をしてさいたま市に合併する際の条件になっていた筈の地下鉄延伸事業。しかし実際はどうなのか、延伸計画の状況は進んでいるのか、単なる市長や議員の選挙対策なのではないか、などの市民の声が溢れていました。岩槻の情報紙として改名した『ら・みやび』には、可能な限り正しい情報を市民に伝える役割があると考え、これまで地下鉄延伸推進のキーパーソンでもある村井ひでき衆議院議員へのインタビュー記事や関連記事を定期的に掲載し、それぞれの立場で正しい判断をしてもらう為に役立てて頂きたいと思ってきました。それを踏まえて、今回の市議選の選挙結果は、やっと動き出したと思われる地下鉄延伸の実現や岩槻の未来にとっても非常に重要な意味があると考えています。なぜか。1つ目は、衆議院選挙区割りが変更になる事です。埼玉1区だった岩槻が16区へと変更になり、岩槻区だけがさいたま市から外れたような形になります。一番の推進役でもあった村井ひでき議員の選挙区ではなくなったという事です。
2つ目は、候補者数が増える予想もあり、投票率の低い状況(前回33.88%と10区の中で最低)では一定数の支持基盤がある地下鉄延伸反対を掲げる政党候補者当選の可能性が高くなります。(資料参照)もしも反対の候補者が議会に送られた場合は、新しい市議会の中では当然として岩槻の民意の表れとして見られてしまいます。
3つ目は、最近の物価高騰です。費用対効果(B/C)の数字が1.0をクリアして動き出したものが、新議会で再計算が決まったらクリアできない可能性も出てきます。市議会で過半数の賛成票が取れなければ通らないのが予算です。各区の有権者から選ばれて来る議員は地元優先が基本です。地下鉄延伸事業が岩槻区の為だけの投資と考えている他区の住民及びその代表である議員も多いはずです。そこに岩槻区民の民意が反対表明しているとなったら賛成票は得られるでしょうか。高齢者の方で、延伸が決まっても自分の生きているうちには来ないんだから関係ないという声もありますが、鉄道インフラは子供や孫など将来の世代への投資事業です。その事業を確実にするためにも今回の投票結果は大変重要です。自分一人の為の投票ではありません。“将来の世代への責任も背負っている”と思ってぜひ投票に行って下さい。告示されてから選挙までは短期間です。候補者の中から誰を選ぶのかの判断基準は選挙公報などに書かれている内容や日頃の活動や言動かと思いますが、現職議員の場合は「さいたま市議会会議録検索システム」から右上の検索をクリックして、議員名や興味のある検索文字を入れれば、これまでの質疑内容が調べられます。【編集部・奥山】
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