ともちゃん地蔵ってなぁに②・・・・・・・小さく

絵本「ともちゃんのおへそ」・・・・・大きく

「ともちゃん地蔵」とは、満州難民収容所の秘話を伝承するお地蔵さまのことです。

今から80年前、日本の敗戦とともに満州を追われ、難民収容所に収容された増田昭一(2020年逝去)さんは、「満州の星くずと散った子供たちの遺書 新京敷島地区難民収容所の孤児たち」を書き残しました。
この遺書のことを知った千野誠治さんは、増田さんらと「語りつごう、ともちゃんの会」を立ち上げ、「ともちゃんのおへそ」という絵本を制作し、東京六本木に「ともちゃん地蔵」を建立しました。
さらにこの秘話を、もっと大勢の人に知って欲しいと考えた千野さんは、「ともちゃん地蔵」を日本各地に建立することを思いたち、全国各地に賛同者を募る運動を展開しました。
その結果、箱根(阿弥陀寺)や岩槻(慈恩寺玄奘塔)に建立されることができました。
また、お地蔵さまではありませんが、浜松などにレリーフが設置されました。

千野誠治(1924~2014年)さんは、15歳で満蒙開拓青少年義勇軍として満州に渡り、開拓団生活を6年間体験。その後関東軍に現地徴収され、敗戦と同時にシベリアに3年間抑留、48年に日本に引き揚げてきました。
中国残留邦人問題との出会いは、1980年。
同じ開拓団にいた残留婦人が、帰国したものの肉親が身元引受人を拒否されたため、それを手助けしたのがきっかけです。
当初、日本政府は身元が未判明や身元引受人の無い孤児や婦人には日本への永住帰国を認めなかったのです。
国籍が無い・身元引受人がない方は日本に帰れませんでした。
千野さんんは、「中国残留孤児の国籍取得を支援する会」を設立。
厨房器具を扱う会社を経営しながら、中国残留邦人の生活や就労、身元が分からない残留孤児の国籍取得を支援してきました。
手助けした孤児は1千人を超えたといいます。

【岩槻ホタルの会・新井 治】

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