ココロとカラダの薬箱「こころの相談室」

『大人の引きこもり&家族の対応』

  今回話すのは大人の引きこもりと家族の関わりです。
一般に6ヶ月以上家庭にとどまっている状態を引きこもりと言います。 
家族には、頭ごなしに叱るのではなく本人が今どの様な気持でいるかを理解して欲しいのです。
 誤解して欲しくないのは、本人が怠けたい。
働きたくないから引きこもるのでは無いと言うことです。
本人は引きこもりたくないのです。
1日中ゲームばかりしている。
昼夜逆転の生活をしているなど家族が不安になるのは当然です。
しかし、無理に学校へ行かせたり仕事に連れ出すのは逆効果です。
 家族が『働け、金を家に入れろ、出て行け』など高圧的な態度をとることは更に問題を複雑化します。
辛く苦しいのは本人であることを理解してください。
 時に実年齢と現在の本人の精神年齢が合致しない場合もあります。
本人の知能や理解力もありますが、やりたくてもできない状態に置かれている場合が多い。
15歳の子供でも大人に負けない考えや行動が取れる人がいる。
30歳になっても自立できない大人もいる。
その多くは、家族が幾つになっても本人を子供扱いするからです。
本人だけの責任ではないと言うことです。
 又、親の子供に対する過度の期待も引きこもりの要因になります。
なかには、親自身が子供の頃に周囲から過度の期待をかけられ苦しんだ経験者がいます。
同様に子供の時に親から虐待を受けた負の体験者も多いのです。
わが子に自身が子供の時に受けた同じことを繰り返すわけです。
これを負の連鎖と言います。
 止まれ。ここで注意して欲しいのは、家族との対立や口論が続くと本人は、家族とさえ話さなくなると言うことです。
昼夜逆転の生活も家族と顔を合わせたくない理由から引き起こされます。
まずは、家を居心地の良い安全な場所にすることです。
家族のため、何らかの役割を担ってもらうのも方法です。
例えばペットの世話、庭の掃除なんでも良いのです。
それを家族が、褒めるのではなく認めるのです。褒めるは小さな子供です。

【藤野信行(NPO法人親子ふれあい教育研究所・代表理事)

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