コラム 子ども奮闘記 「叱るという教え方」

 学童で働いていた私が子供との関りを綴る日々の記録です。
 「叱る=怒る」という図式が私の中ででき上がっていたのですが、感情的になりながら、引っかかるものを感じていた、というのは前半で話した通りです。
 さて、当時の私は「教えてあげる=自分の方が正しい」という感覚でしたが、これでは怒られる方が悪い、という関係性ですし、子供からしたら居心地の悪い関係だったでしょう。
 子供が怒るのが怖いからやらないという時、注意をする側からしたら都合はよいでしょうけれど、本当に「よくない」ということを教えることになるのでしょうか。大事なのは「何を伝えたいのか」という自分の中にある根っこの部分なのだと今なら思います。
 私にとって児童養護施設の実習は本当に多くのことを教えてくれた体験であり、大きなターニングポイントと呼べるものでした。
 当時、実習説明会で施設長の方の話を聞いた時、前半から話していた「叱る」ということの答えが出たのです。
「叱るということは教えるということ。教える方法は一つだけではありません。話を聞くのもそうだし、どうしてそう思うのか聞いてもいいわけです。怒ってもいいし、違うと思うよと伝えてもいい。何がいけないのかを説明するのもやりかたでしょう。叱るというのは、その方法のひとつでしかないのだと、よく覚えておいてください」という当時の施設長の方のお話
は私にとって大きな出会いでした。【ともくん】

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