コロナ禍での工夫も 岩槻高校の文化祭

岩槻高校(大勝浩史校長)の文化祭「岩高祭」が、2021年9月10〜11日に同校で開催された。
スローガン「弾けろ青春! 岩高祭! ~Challenge everything~新たな道へ」。
新型コロナウイルス感染症の影響で、高校文化祭の中止・延期や一般公開中止などが相次ぐ中、同校では最後まで、保護者や中学生、そして昨年度文化祭を体験することのできなかった卒業生たちのために、人数制限、名簿作成、健康観察シート導入など対策を施した上での限定公開を模索していた。
しかし、8月にデルタ株が全国的に流行すると、それも断念せざるをえなくなり、文化祭の開催すら危ぶまれる状況におちいった。
それでも同校生徒会では、今年卒業する三年生が二年連続で文化祭を体験できなくなることだけは絶対に避けようと生徒会が一致団結し、三年生のためにどうにか文化祭を開催しようと、生徒会長の羽田くんを筆頭に案を出し合い、当初案から感染症対策を大幅に強化し、同校の教職員や同生徒の理解を得て、文化祭の実施にこぎつけた。
感染リスクを減らすため、完全校内公開。昼食は無しで、午前中のみ。
1・2年生は分散登校を実施、開会式は放送で短時間に、閉会式はオンライン、登校時の検温を徹底し、各団体にはそれぞれ消毒液を配布するなどして感染対策を行った。
多くの制限がある中での実施となったが、生徒会の相場教諭は、「岩槻高校に着任して以来、運営側に携わってきたが、今年度ほど実施が困難だった年は無かった」と語った。
そのあとで「しかし、もし文化祭中止の決断を下していたら、何も生まれなかった。
ゼロよりも、プラスやマイナスがたくさん生まれた方が、次につながるのは間違いない。
今年の文化祭には、そのような意義があったのではないか」と笑顔で語ってくれた。
文化祭実行委員長の中田さんは「全校生徒、特に3年生がすごく楽しんで文化祭をやっていた。
去年は文化祭を開催することができず、今年も開催できるか不安でしたが、文化祭実行委員のみんなや先生方が夏休み前の放課後や夏休み中に準備を進めてきてくれたおかげで開催することができ、今年卒業する3年生の思い出を作ることができてすごく嬉しかった」、音楽部として体育館でミュージカルを披露した加藤くんは「歌と音楽でつながった仲間たちとともに、みんなで1つのものをつくりあげることができてよかった」と笑みをこぼした。
その他にも生徒たちは、「対策もしっかりしていたため安全にできて、みんな楽しそうでよかった」「みんなその中でも生徒たちは、来年も時間があったらまた行きたい」と語ってくれた。
【岩槻高校】

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