ジャズと教育「スマイルしなけりゃ意味がない!」

先日、高橋ゲタ夫氏というベーシストが私の所属するビッグバンドのリズムパートの指導をしてくださいました。
彼は超一流のラテンベーシストで、「そんな人に指導してもらっているなんて、贅沢過ぎないか。」と羨ましがられるような方です。
そんな高橋氏がわずか七人の素人メンバーの為に全力で指導して下さいました。
それも我々の技量に合わせて。
私が岩槻Jazzを始めてから様々なミュージシャンとお付き合いさせていただくようになりました。
その多くのミュージシャンに共通するのがこの「全力」なのです。
あるライブに出かけた時、七人のプレーヤーに対して、観客は私と妻の二人だけということがありました。
しかし、その七人はたった二人の為に全力でプレーしてくれたのです。
そのプレーに感動し、私も全力で歓声を上げたので、終演後バンマスから「あなたの声援は何十人分もありましたね。」と声をかけられました。
全力のプレーは観客をも全力にさせてくれるのです。
しかし、彼らはどうしてそこまでできるのでしょうか。
もちろん彼らの人間性に依るところは大なのですがそれだけではないでしょう。
一番の理由は「音楽が大好き」だからだと思うのです。
ライブでお客さんが少ないとテンションが上がらないのは私も経験上よく分かります。
しかし、音楽が大好きな彼ら、それも一流のプレーヤーはプレーし始めたら、その大好きな音楽に没頭し、その世界を楽しむことができるのです。
だから心細く思っていた少人数の観客をも魅了してしまうのでしょう。
教育の世界も全く同じです。
学ぶ楽しさを味わってしまえばその学びに全力で取り組むことができるのです。
大学の授業で学生達から「先生、楽しそう。」と言われるのが今の所私の最大の喜びです。
【「共栄大学客員教授・岩槻Jazz 代表」今村信哉(Shinya Imamura) 】

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