ジャズと教育【小学生が教えてくれた「アドリブ」】

「小学生がここまでやるんだ!」
浦和にある高砂小学校の音楽授業を観させてもらった時の率直な感想です。
教育学部の教員ですので授業を見せていただく機会は結構あります。
そこでは子供たちの生き生きとした姿、そしてその姿を支える先生方と多く出会うことができます。
今回の出会いはその一つでしたが、かなりの衝撃がありました。
子供たちはグループ毎に作詞し、それにあったリズムを選んで曲を作っていたのです。
その過程は楽しそうではありましたがそれだけではなく、納得するまで真剣に話し合い、修正しながら曲作りをしていました。
その光景は正にバンドでの曲作りと同じです。
私のバンドでも新しい曲のリハーサルをする際には、リズムや強弱など全体の構成や曲調を考えながらああだ、こうだと話し合いながら進めていきます。
どんな曲であってもそのようにしなければバンド特有の味を出すことができないからです。
この授業ではそれぞれのグループが自分たちで作った曲の発表をしました。
そこで予定していないリズムや言葉を入れる子が出てきたのです。
これぞアドリブ!その子のお陰で更に曲はよくなっていきました。
最後にそれぞれのグループで作った曲をつなげてみようということになりましたが「つなぎ」の部分が上手くいきません。
その時誰かが「キンコーンカーンカーンコーン」とチャイムの音を歌で入れたのです。
それは即採用されました。
全ての曲がチャイムでしっかり繋がりました。
見事としか言いようがありません。
突然パッとひらめいて出てくるのがアドリブです。
しかし、それは考えに考え抜いた末に出てくるものなのです。
そんなことを今更ながら子供たちから教えてもらいました。
【「共栄大学客員教授・岩槻Jazz 代表」今村信哉(Shinya Imamura) 】

WATSU Jazzマルシェ2022 (撮影・岩上拓郎氏)

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