スイセンの花言葉 自己陶酔の語源

冬から春にかけてうつむきがちの花を咲かせるスイセン。
古くは室町時代以前に中国を経由して日本へ渡来したと考えられています。
本州以南の海岸近くで野生化し、特に福井県越前海岸、伊豆下田の爪木崎、兵庫県淡路市の群落が有名で、ニホンズイセンは福井県の県花にもなっています。
「水仙」という漢名は、中国の古典の「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙という」に由来し、水辺で咲く姿を仙人にたとえたものと考えられます。
花言葉の「うぬぼれ」「自己愛」にはギリシャ神話が関係しています。
美少年ナルキッソスは、さまざまな相手から言い寄られましたが冷たい態度をとりました。
森のニンフ(精霊)のエーコーも恋をしましたが相手にしてもらえず、屈辱と恋の悲しみからやせ衰え、肉体をなくして声だけの存在になりました。
復讐の女神ネメシスは怒り、呪いによりナルキッソスは水面に映る自分の姿に恋をしてしまいます。
水面の像はナルキッソスの想いに応えることはなく、その恋の苦しみで彼の体は水辺でうつむきがちに咲くスイセンに変わりました。
スイセンは水辺で自分の姿を覗き込むかのように咲くといわれます。
自己陶酔型の人を意味する「ナルシスト」もその神話に由来します。
こだまや反響を意味する「エコー」は、森のニンフのエーコーが語源です。
自信を持つことは大切ですが、陶酔にはならないように、気を付けたいものですね。
【さかい】

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