ドラマ「PICU 小児集中治療室」

2022年10月からフジテレビで放映が始まった月9ドラマ「PICU 小児集中治療室」。
PICUとはPediatric(小児の)ICU(集中治療室)の略称で、小児専門の集中治療室のこと。
高度で集中した治療が必要とされるおよそ15歳以下の子どもを対象にした、“子どものためのICU”です。
このドラマの主役は、新人医師の志子田武四郎を演じる吉沢亮さん。
その志子田を指導するのがベテランの小児救命医である安田顕さん演じる植野医師です。
この植野医師のモデルが、埼玉県立小児医療センター小児救命救急センター長の植田育也医師なのです。
PICUでは小児集中治療を専門とする医師や看護師が各専門分野の医療スタッフと連携し、搬送のタイムリミットと闘いながら、重篤な子どもの尊い命を救うために命懸けで治療に当たっています。
日本は先進国でありながらも小児死亡率の高さが深刻な課題です。小児集中治療の必要性を問う植田医師たちの働きかけによって日本各地でPICU開設が進んでいますが、ドラマで描かれているように全国的に見るとまだ不十分なところがあるのも事実なのです。
埼玉県立小児医療センターの小児救命救急センターを立ち上げた植田先生は、米国で小児集中治療と出会い、その技術を身に着けた先駆者の一人です。
日本に帰国後に各地のこども病院にPICUを立ち上げ、命の危機にひんする子どもを中心に1万人以上の治療を行ってきました。
ドラマの中の植野先生もひげをはやしていますが、実際の植田先生もひげをはやしています。
それは植田先生が20代の頃に出会った高校生の患者がきっかけでした。
「退院するまで、一緒に伸ばそう」、そんな約束から伸ばし始めたものの、そのまま少年は帰らぬ人となり、そり落とせなくなってしまった“約束のヒゲ”なのです。
ドラマの中でも、救えなかった命のシーンが登場します。
それはとてもリアルで、見るのがつらいかもしれません。
ただ、このさいたま市に実在するPICUで、子どもたちの命を守るために全力で戦っている植田先生のような医師や医療スタッフがいることを、ぜひ知っていただきたいのです。
実は私は植田先生の古い友人でもあります。
そんな理由からも、このドラマをみなさんに見ていただきたいと願っています。
【さいたま市防災アドバイザー・加倉井誠】

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