ポエム~城址公園に寄せて~

「子供の頃のずっと前」

自転車で緑を駆抜け
通り過ぎた
林の向こう

子供の頃
探検と冒険の先に
秘密基地

まだ誰も
分け入ったことのない場所が
あるかもしれない

いつかの日
懐かしい頃

自分より遥かな遠い
ずっと昔の日々に
昔の姿を伝えている
断片的な湿地と遺構
僅かな堀と土塁と碑
姿を残す鐘 佇む門

誰が戦い 誰を守り
何が残っただろう

変わっていく場所で
子供の笑い声
風が草木を鳴らす音

穏やかな景色だけは
どうか そのままで
ありますように

「風の音」

草の匂いが
季節を連れてくる

その木は色付いて
太陽の欠片のような木の葉を散らして
その木は色褪せて
体の破片のような
木の葉が散っていく

風の匂いが
透明になったら
冬の訪れ

日差しが強くも淡く
溶けて消えていく

風に乗って聞こえる
木の音 水の音
子供の笑い声
犬の鳴き声
家族の雰囲気
一人の足音
楽しそうな空の下

お日様きらきら
草がさらさら
木がさわさわ

遠い昔のことも
忘れてしまいそうな
優しい平穏

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