こんにちは、ゆうきです。今回も前回に引き続き「伝統工芸士とわたし」をテーマに、「人形作家ゆうき」として歩き始めた私についてお話していこうと思います。「工房ゆうき」を立ち上げ、人形の形・衣装の配色など、試作を重ねる日々が続き、ふと「多くの人に自分の人形を見てもらうにはどうしたらいいのだろう…」という思いが浮かびました。当時はインターネットも現在のようには充実していませんでしたので、お客様が商品を購入する際にはお店に足を運ばれるのが当たり前でした。このため私が商品を作っても自分の工房のお店でしか見て頂けません。全国の多くの人に見て頂くにはそれぞれの地域にある人形の小売店さんに置いて頂く必要がありました。そこで毎年、岩槻の人形メーカーが各社で行っている全国規模の展示会に「参加してみよう!と思いつきました。ここで少しお話がそれますが、ここ岩槻は全国でも有名な雛人形・五月人形の産地ですが、実は商品として一つの雛人形を作るには岩槻だけで完成されているわけではありません。飾台は静岡県が産地であったり、衣装の生地は京都府など、全国各地のものを組み合わせ完成しています。そのため、名産地ごとに時期が被らないように小売店・業者向けの展示会が各地で開催されています。しかし、私の父は大手メーカーの下請けがメインであったため、産地ごとの展示会が催されても参加はしておりませんでしたので、そういった中での初の自社展示会でした。展示会への参加!という方向性は見出せた私でしたが、一人手探り状態での展示会準備。私の顔を覚えてもらおうと駅前のスズキ写真店さんに駆け込み、宣材写真を撮って頂きチラシ作成。お店の前には木の板に手書きで「木目込み人形展示会開催中!」と書いた看板を立ててみたり…。そんな悪戦苦闘の日々をバタバタと過ごし、なんとか展示会当日を迎えることが出来ました。今から18年ほど前のことになりますが、「自分の人形を知ってもらいたい」との思いで邁進していた日々をこの記事を書きながら昨日の事のように思い返され「がんばったね、自分!」と言ってあげたくなりました(笑)。次回は「初めての展示会に挑戦してみて」。また、そこから今日までのわたし、そして、これからのわたしについてお話させて頂こうと思います。
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