城下町だった岩槻では、各地域に未だ多くの神社やお寺が残っている。しかし、地域の氏子や檀家の減少もあり、寄進などで存続できた時代は大きく変化してきた。傷んだ建造物の修理や管理の継続さえも、困難に直面している場所が多くなっているとも聞く。寺社仏閣の建設は一朝一夕にはできない。長い歴史の中でそれぞれの思想や文化の中で建造されており、観光文化都市を目指す岩槻には貴重な歴史の資産であり次の世代にも残す義務があると思う。そこで、問題があればそれを何とか解決する方策がないかと探してみたところ、春日部市にある小淵山正賢寺観音院(春日部市小淵1634)の取り組みに関心を抱いた。この観音院は鎌倉時代中期の開基で、江戸時代の仏師円空が彫った仏像も多く埼玉県指定有形文化財を有しているが、修験道場(山伏の寺)であったために檀家といわれる墓地がないが住職さんは常駐する。土地があるからと言って通常の墓地や霊園も簡単には建設の許可が出ない。窮状を見かねた知り合いの方が提案したのは、「人間の散骨用お墓」と「ペット用お墓」を別々に同じ境内に作って、住職さんに見守ってもらう事であった。土地代が掛からないので利用や販売価格も抑えられるという。提案が実現し、小淵山観音院珠花陵として今年1月から利用者の募集を始める予定のようだ。今後は同じ境内に樹木葬も計画しているとのこと。今の時代に合っているかもしれない。子供のいない方、負担をかけたくない方やペットを愛してやまない方などは一見の価値があるかも。この様な取り組みも含めて近郊の伝統ある社寺仏閣の支援ができていければうれしいことである。
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