円谷プロの転換期、「ウルトラファイト」が窮地を救う

日本の三大特撮といえば、「ウルトラマン」「仮面ライダー」「スーパー戦隊」。​
中でも、1966年に誕生した「ウルトラマン」は、今年で放送開始から60周年を迎えます。
​還暦を迎える長寿シリーズです。
しかし、道のりは決して平坦ではありませんでした。​
「ウルトラマン」に続く「ウルトラセブン」が終了した後、シリーズは一時的に低迷期に入ります。​
そんな中、1970年に放送された5分間の番組「ウルトラファイト」が、シリーズ再興のきっかけとなりました。
​過去の「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」の戦闘シーンを再編集した「抜き焼き編」と、新たに撮影された「新撮影編」で構成され、​新撮影は、多摩の造成地やよみうりランド、伊豆半島などで行われました。​
子どもたちの間で瞬く間に人気を博し、第一次怪獣ブームの再燃、第二次怪獣ブームの火付け役となりました。
​1971年には「帰ってきたウルトラマン」が制作され、シリーズは再び活気を取り戻しました。​

「ウルトラファイト」の魅力の一つは、山田二郎によるナレーションです。​
彼は、怪獣の資料と映像を一度見ただけで、プロレス風の実況解説を即興で行ったそうです。
​独特のナレーションが、番組にユーモアと臨場感を加え、視聴者を引き込む要素となりました。​

「ウルトラファイト」は、限られた予算と時間の中で生まれた作品ですが、創意工夫と情熱が、ウルトラシリーズの再興に大きく貢献し、​この番組がなければ、現在まで続くウルトラマンシリーズの発展はなかったかもしれず、シリーズの歴史を支えた重要な一作と言えるでしょう。

うえぽん

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