今年の夏は雨量も少なく、猛暑でお手上げだった。それでも、地域的に多く雨が降ったところもあり、低い土地では足をとられ、作業にならない場所もあったようだ。
そこで目にした浦和美園地区の田中さん(70代)の足元を見ると(写真)、
地下たびの下に、不用の木材を使って手づくりしたというかんじきを履いて、農作業中だった。
「ここは水はけの悪い土地なので、地下たびではもぐってしまい困ったため、苦肉の策でなんとか作ってみました。鼻緒(はなお)は畳のヘリです」と笑った。
今ではほとんど見られなくなったが、雪上や泥上など、不安定な地面を歩くときに、靴などの下に着用したもの。
現在でも、昔の人の知恵が生かされているとは。「こんなのがあったな〜」と思いをめぐらして作ってみるという発想に、改めて、足元を固めて歩み続ける人を見たような気がした。【増田啓子】
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