今回は岩槻城址公園の「ハリギリ(針桐)」です。ウコギ科の落葉高木で、城址公園の市民会館前にある第一駐車場の左側奥にあり、幹周り3・03mの巨木です。私は樹齢を150〜200年と推定しました。登山をすると、時々カエデの葉に似た大きな落ち葉(約20〜30cm)を見ることがありますが、これがハリギリです。成木になると、幹は松と同じように深い縦の割れ目が入ります。名前の由来は、材が桐に似て幹や枝にトゲが多いためといわれています。しかし、幹のトゲは若木のときだけで、成長して成木になると脱落してしまい、トゲはほとんどありません。トゲは草食動物から身を守る働きがありますが、幹が堅い表皮で覆われれば必要がなくなるので、脱落したものと思われます。ウコギ科の植物は、ウコギ、コシアブラ、タラノキ、タカノツメなど、芽や若葉を食べられるものが多く山菜としても有名ですが、ハリギリもその仲間です。芽や若葉を天ぷらにしたり、おひたしやゴマあえにしたりして食べますが、私は天ぷらが一番だと思っています。ハリギリは林業関係者の間ではセンノキと呼ばれ、木目がケヤキに似ているため、家具、建具、楽器、ゲタなどに利用されています。センノキの名前の由来は不明です。その他の別名としては、ヤマギリ(山に生える桐)、イヌダラ(タラノキより味が劣るため)、ボウダラ(1年目の枝が太い棒状になるため)などがあります。【森林インストラクター・桂幸一】
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