今回は岩槻城址公園の「クロマツ」です。公園内の公民館とピクニック広場の間にある斜面に3本の大きな黒松があり、幹周りが大きい順に、3・20m、3・13m、2・72mとなっています。この黒松の特徴は、ウロコ状の樹皮で、亀甲状に割れた樹皮が大変大きく厚いのです。通常見る黒松では、これ程彫りの深い樹皮は見られません。ところが、この亀甲状の樹皮は、縦15~20cm、幅6~8cmで、厚さが5cm前後もあり、その大きさと厚さに圧倒されます。是非1度見てもらいたい樹皮です。ただし、あまり手入れがされていないので、枯れ枝が時々落下しているようです。見学には十分注意して下さい。この黒松の樹齢を、私は約200年~250年と推定しています。200~250年前といえば、江戸時代の後期にあたります。黒松の生えている位置からは、昔は沼だったピクニック広場をはさんで、対岸の岩槻城が良く見えたと思われるので、江戸時代の岩槻城が明治4年の廃藩置県で廃城となり、その後取り壊され消えていく光景も見ていたのでしょう。黒松が話しができるなら、どのような状況だったのか聞いてみたいものです。また、公園内にはアカマツもありますが、幹周りが3mを越えるような巨木はありません(最大幹周りは2・16m)。現在、全国的に松くい虫にやられて枯れる松が続出しています。公園では時々薬剤注入の対策を実施しているようですが、松くい虫にやられないように願うばかりです。【森林インストラクター・桂幸一】
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