今回は鹿室(かなむろ)にある白山神社のケヤキです。神社は田中ファミリークリニックの東約200メートルの住宅地の中にあり、敷地50坪程の小じんまりとしたもので、左側に幹周り3・83メートルの巨木があります。私は樹齢を170〜220年と推定しました。このケヤキは、岩槻区で三番目に大きいものです。なお、日本最大のケヤキは、山形県東根市(ひがしねし)にある「東根の大ケヤキ」で、幹周り15・6メートル、樹齢1500年以上と言われ、昭和32年に国の特別天然記念物に指定されています。植物は動物のように、新しい土地を求めて動くことができません。そこで、種を動物や風などを利用して遠くに運んでもらう戦略をたてました。あるものは種の周りにかぎ状の突起を付け動物に付着して運んでもらい、あるものは種に翼を付けて風に乗って遠くに飛んでいけるようにしました。ケヤキの種は風によって運ばれますが、タンポポのように空を飛ぶ綿毛があるわけでもなく、カエデのようにプロペラのような翼があるわけでもなく、風に吹かれて枝ごとコロコロと転がって行くだけなのです。ケヤキは春になると、普通の葉が出るよりも先に、種が付く特別な枝を出し、普通の葉の半分ぐらいの小さな葉を数枚付けます。秋になってこの枝に種ができると、枯れた葉が付いたまま枝ごと落下し、風が吹くと枯れた葉が羽の役目となって地面を転がって行きます。そして、幸運にも環境の良い所に止まった種が、翌春に芽を出していきます。【森林インストラクター・桂幸一】
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