張り子は、木型に和紙を貼り、形づくられたもので、全国的にみることができます。さいたま市内でも岩槻区や桜区などで張り子づくりが行われていました。その一つにダルマづくりがあります。岩槻区は、越谷、春日部と共に「武州ダルマ」と呼ばれるダルマの産地であり、越谷に近い尾ヶ崎、末田、浮谷などで作られていました。「武州ダルマ」は越谷から始まったといわれ、越谷を中心に作られているため、「越谷ダルマ」とも呼ばれています。群馬県の「上州ダルマ」が男性的であるといわれるのに対し、「武州ダルマ」は、鼻筋がとおり、優しい表情をしているため、女性的といわれています。それぞれの産地によってひげや眉毛の書き方・表情などが多少違っているように見えますが、一定の範囲の中で描かれ、一目で「武州ダルマ」とわかる表情を見せているといわれています。ダルマは各地で開かれていただるま市などで売られていました。資料館に近い加倉の金比羅神社では現在も毎年2月10日にだるま市が開かれています。このほか、市内では桜区五関で「五関の張り子」と呼ばれる張り子づくりが昭和40年代まで行われていました。五関ではダルマ、人形、トラ、面が作られ、ダルマには姫ダルマ、五色ダルマといった変わり物も作られていました。また北区でも明治、大正頃に張り子づくりが行われていました。こうした「さいたまの張り子」を資料館では平成30年3月21日まで展示し、さいたまに受け継がれるもうひとつの人形文化を知っていただくとともにその魅力を紹介していきます。
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