岩槻郷土資料館は、昭和五年(一九三〇)に建てられた旧岩槻警察署庁舎をそのまま利用して展示を行っています。建物の外観は合理主義様式を基調とし、全体的に装飾性の少ない簡素のものですが、丸窓や庇など細部にアールデコの意匠がみられ、アーチ窓や丸柱などとともに昭和初期の特徴をよく残しています。埼玉県内の昭和初期の建物として鉄筋コンクリート造は貴重なもので、かつ木造の附属庁舎・演武場がまとまって残っている点も希少な例といえます。平成二八年八月、駐車場に移設された「旧岩槻警察署附属掲示板」とともに、「造形の規範になっているもの」という登録基準から国の有形文化財に登録されました。資料館では、特別な場合は二階の「訓示室」も使って展示を行っていますが、普段は一階部分のみを見学していただいています。毎年、この建物の落成式が行われた8月28日前後に「岩槻郷土資料館探検ツアー」とし、普段見ることのできない、一階から屋上まで、建物全体をまわり、昭和初期の建築の細部について見ていく企画を行っています。2019年は8月25日(日)の午後二時からおよそ一時間程度で行います。定員は一五名で、8月10日(土)から申し込みを受け付けています。定員になり次第締め切りますので、お早めに申込みいただき、昭和の面影を残す建物の細部についてご覧いただきたいと思います。
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