裏小路にある「岩槻藩遷喬館」は、児玉南柯が寛政一一年(一七九九)に私塾として開設したものです。その後、藩校となり、多くの藩士の子弟たちの教育が行われていきました。昭和一四年には埼玉県の史跡に指定されています。平成一五年からは、老朽化が進んだことなどから旧岩槻市によって遷喬館の解体修理が進められ、合併後の平成一七年五月に完成し、その後広く、一般に公開されています。この岩槻藩遷喬館の屋根が昨年夏から秋にかけて発生した台風や冬場の強風などによって、屋根頂部にあたる「グシ」の部分が損壊してしまい、その修理を八月二四日(月)から始めました。今回の工事では、遷喬館の建物の周囲に足場を組み、破損した「グシ」の部分を撤去し、新たに茅の葺き替えや竹の部分の修繕を行います。またカラスなどの鳥よけに張ってあるテグスが切れていることからその張替えも行うことになります。また、破損した部分を保護するため、応急処置で施してロープ部分が茅葺屋根に食い込んでいる部分もあり、その部分の調整も行います。八月一四日(火)から九月一三日(日)までの約一カ月間の工事期間中、臨時休館とし、見学者の皆さんにはご不便をおかけすることとなります。おそらく、この号が発行され、皆さんのお手元に届く頃には工事が終了し、遷喬館の茅葺屋根は本来の姿を取りもどしています。秋の一日、ぜひ遷喬館に足を運んでいただき、往時の姿をしのんでいただけたらと思います。
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