岩槻郷土資料館は、昭和五年(一九三〇)八月に建設された旧岩槻警察署の建物をそのまま利用し、博物館として、岩槻城の模型や真福寺貝塚出土資料など岩槻に関わる資料の展示や講座などの事業を行っています。今年の八月で、竣工九〇年を迎えることになりました。この建物は、すでに紹介したように平成二八年に国の登録文化財に登録されました。今回は竣工した当時と思われる古写真を紹介します。この写真は、かつて岩槻警察の署長を勤められた方のご遺族から寄贈されたもので、これまであまり見ることがなかった写真といえます。岩槻警察署を正面やや東側から撮影し、入り口左側には自動車が一台と自転車二台が停められています。二階のバルコニーには制服を着た警察関係者や背広・着物姿の人物一九人がみられます。またはっきりはしませんが屋上にも七~八人の人物がいるようで、この他建物西側や東側の通路にも多くの人々が写っています。塔屋三階にある避雷針からは万国旗のような飾りが、北側、東側など何方向かに付けられていることなどから竣工した際に撮影されたものと考えられます。この写真の右隅には「埼玉縣岩槻町二四三五 岩上寫眞場」の名前があり、岩上写真館が撮影したものであることが分かります。この写真では玄関付近の様子がよくわかり、開け放された窓からは一階カウンターにある丸柱も見えます。現在、駐車場に移されている掲示板の左右の柵状の飾りの造形なども鮮明に写されており、建設された当時の状況を知ることのできる貴重な写真といえます。
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