藤川公成氏がシベリア抑留の様子を『いろは加留多』として、昭和55年1月に記した、新旧2本を同じ頭文字のカルタを新(カラー)、旧(白黒)の対比した形で連載しています。
紙面掲載への経緯は弊紙654と655号で既に掲載されていますので割愛します。
無法者オルグ原田某登場
揚げ幕で待っていたように、国恋坂を六法踏んで登場したのが、オルグと名乗った原田という兵であった。
影のような政治将校が中沢隊長に代わるといい、彼は得々と本部を占領した。卑しい顔つきで将校服を着用、西部劇の無法者を思わせた。最後はエロヘイでK軍医と追放されたと知った。
無理なノルマで瘦せ細り
我々は作業量というノルマに生死を賭けさせられた。
我々に鞭を振るう者、監督する者、政治将校、収容所長、警戒兵のすべてがノルマという一本の線上にあって、ノルマの遂行に躍起となっている。
つまり、我々の成績は即彼らすべてに関連があり影響するということである。
賞罰、昇進後退がこのノルマになるのだから、自己保身のために上から下へと鉄槌が降る。
ノルマ検定報告の過程をみると百の最終報告の実績は60であろう。
るるぶ のりもの大集合かるた (絵本) [ しみず だいすけ ] 価格:1430円 |
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。