戦争の記憶 が残る貴重な 「いろは 歌留多」⑬

 藤川公成氏がシベリア抑留の様子を『いろは加留多』として、昭和55年1月に記した、新旧2本を同じ頭文字のカルタを新(カラー)、旧(白黒)の対比した形で連載しています。

【の】

農場でむさぼる生野菜

 

 

 

 

 

- とにかく広い、無限の大地だ。未開の地味は寒冷の地でも豊かとみえ、単純農作物が稔っていた。抑留早々の作業はこの農作物の収穫であった。馬鈴薯、キャベツ、甜菜等が一望千里の平原に稔っていた。すでに飢えていた我々は野鼠より勇ましく、このナマ野菜にかじりつき腹を満たした。甜菜、キャベツの芯のうまさは今でも舌が覚えている。何日間かの収穫作業の幸福感の間に、金山、伐採作業の苛酷なレースが敷かれていた。

 

 

 

 

 


【お】

起きてビックリ隣の屍体(せんゆう)

 

 

 

- せまい寝台に横列でくの字に寝ているが、夜半トイレに行き戻ると入り込む余地がない。誰かが起きるまで暗闇で待ち、場所をかまわずもぐりこむ。私は夜が恐かった。寝ている間に死が・・・・朝目ざめると、頬をつねる、痛い!万才、生きている。昨夜闇の中でふる里を語っていた隣の戦友は、起きることを永遠に忘れている。こうした遺体は非情に剥がされ埋葬の日まで、天然冷凍庫の外に山積みされていった。嘆きの感覚も消えた。

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