いつもお世話になっております。
クライマーの鈴木雄大です。7月11日、無事にクライミングを終えてペルーから帰国しました。
前号でも紹介しましたキタラフという6000mの山に未踏ルートから登頂でき、充実の登攀となりました。
応援頂いた方、本当に有難うございました!
まず岩と雪、氷に覆われた斜度70〜80度くらいの壁をジワジワと登り、何とか1日で壁を抜け、1畳もないほどのスペースで小さいテントを張りました。
遠目に見ると、この壁が一番技術的に難しく、斜度もあるようなセクションに見えていましたが、実は翌日以降の工程が大変でした。アンデス山脈特有の、スカスカな雪にアイスアックスを何度も何度も刺しては抜けの繰り返しで、なかなか前進できません。
稜線上とはいえ、一つ一つの雪のデコボコ(スノーマッシュルームと呼びます)が大きすぎて、全てジワジワと超えていくしかありませんでした。
食糧も1日あたり米100グラムにスープと、これだけの重労働をするにはとても軽量化をしていたので、徐々に疲労は蓄積していきましたが、仲間の存在もあり、最後まで駒をすすめていく事が出来ました。
途中、氷の質が悪く、15mほど落下してしまうシーンもありましたが、運よく打ちどころも悪くなかったので、怪我もせず、山頂を踏めました。このルートは山頂を踏んで、反対側に乗りこえるしか、容易な下山ルートがなかったので、多少の無理をしてでも前に進んでいくしか道がなかったのです。
丸5日間かけて、自分たち3人だけの力をフルに使ってギリギリ達成できたこのルート、とても充実の、満足いく新ルート開拓となりました。
ここに載せきれないペルーの写真はぜひInstagramをチェックしてみて下さい。
来月はパキスタンへ。日本人クライマーの事故が今年相次いでいますし、くれぐれも気をつけて、良いトライができるように頑張ってきます。
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