6月の夜空では、今にも海へ飛び込まんとする姿のしし座が見納めとなります。その心臓あたりにある、別称・ししの大鎌のいとかけ星も同じです。星座の名前で使われている獅子(ライオン)は、アフリカのサバンナにいる印象が強いです。しかし、古代ではインドからヨーロッパを中心に生息していたと見られ、王や守護者の象徴とされていました。ただ、しし座の獅子は神話の怪獣で、退治される存在です。それでも悠々と寝そべる姿はかっこよく映ります。そこからさらに高い空へ目をやると、北西の空にひしゃくの形をした北斗七星がよく見えます。そして、ひしゃくの柄(え)のカーブの延長線上を見ると、頭上ではオレンジ色の星が輝いています。6月は麦の刈り入れの時期にちなみ、日本では麦星や麦刈り星と呼ばれている星です。きっと、農作業をやめる時間帯に、腰を伸ばして空を見上げた人たちをいたわってくれたのでしょう。この星の先にある真珠星、よつ星との流れは、春の大曲線とも呼ばれます。梅雨空のこの季節は、星が見えないことも多いです。しかし、雨は大気を洗って澄んだ空になるので、雨上がりに美しい星空も見られます。そして、空が十分に暗くなったころには、東の空には夏の訪れを告げる七夕の星々が姿を現します。白く輝く1等星たちは大きな直角三角形に並び、夏の夜空の象徴として半年にわたり空をにぎわせます。暑い日もあり、夏のきざしを見られますがそれは空も一緒。1年のめぐりとその速さをしみじみと感じますね。【さかい】
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