日没直後の西の空で明るく輝いていた宵の明星・金星が、見納めの時期になりました。一方、金星と入れ替わるように下旬に高度を上げてくるのが水星で、太陽のすぐ近くを回りますが長期間見えることはなく、観察できるのは6月初旬までです。水平線から10度くらいの高さまでしか昇らない水星は、陸地では山並みや街並みに邪魔されやすく、どこでも見られる星ではありません。新緑がまぶしくなってくる5月になると、北斗七星のひしゃくの柄(え)のカーブから、麦星、真珠星、ほかけ星へと続く大きな曲線「春の大曲線」が、東の空高くに見えるようになります。なかでも明るく輝いて目に付くのは、オレンジ色の1等星・アークトゥルスです。日が暮れて麦の収穫作業を終えた頃に頭上で明るく輝きだすアークトゥルスは、「麦星」や「麦刈星」と呼ばれました。身近な自然と星空を丸ごととらえたような名づけ方で、日本らしさを感じます。色々な名前で呼ばれますが5月に似合うのは「魚島星」。瀬戸内の海水が温くなる時期に産卵のために魚がたくさん集まってくる様子を魚島と呼ぶそうです。八十八夜(今年は5月1日から40日くらい)ですが、後半にさしかかる5月下旬から6月にかけて、陸では麦の収穫時期になります。そんな夜、南へ高く昇ってくる明るい星を、播磨のあたりでは魚島星とよんだそうです。星空の楽しみ方は自由です。皆さんの自由な想像で自分なりに名付けて楽しんでみてください。【さかい】
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