昨年、2018年4月に書籍『古時計浪漫』を出版した、岩槻区に住むコーセー・加藤さん(81歳)のご自宅を訪ねた。仕事に余裕が出てきた50代の頃に、さいたま市の博物館主催で開催された「市民による古時計博覧会」へ足を運んだのをきっかけに、趣味として時計の収集を始めてから30年ほど。玄関から応接室、居室に至るまで海外や国内で作られた年代物の古時計が一面に飾られており、まずその数に圧倒された。大半は整備されているため動かすことも可能で、時報で鳴る素敵なオルゴールの音色も聞かせてもらえた。それぞれの古時計には、収集時の思い出と製作された時代や辿ってきた経緯などの物語も刻まれている。時計の収集だけでは収まらず、時を刻む装置にまつわる時代考証などにも興味が湧き、数少ない資料集めや関係者を訪ねて調査を重ねるうちに次第に深みにはまって行くことになる。岩槻の時の鐘に限らず、時計に関わる事なら興味のおもむくまま縦横無尽にこれまで調べ上げてきた。研究や収集の成果を個人の趣味に終わらせることなく、後世に引き継いで欲しいとの思いから230ページに及ぶ書籍『時計は語る 時計のトキメキ 古時計浪漫』も過去には自費出版した。現在はさいたま市の図書館にも寄贈してあり、一般貸し出しもされている。加藤さんは「収集作品を多くの方に見てほしい」と語っていた。人形のまちに人形博物館がオープンするが、歴史の古い時の鐘がある岩槻に「古時計(加藤)記念館」があってもおもしろいかもしれない。人形目当ての来訪者にも、岩槻の異なる観光資源としてぜひ見てもらいたい収集作品の数々である。【編集部・奥山】
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