夏はこれからが本番ですが、夏至を過ぎて7月に入ると、少しずつ夜の始まりが早くなります。上旬はまだ梅雨空で星が見られない夜が多いですが、晴れた日の夜には七夕の星々が一晩中輝きます。月明かりの影響がない新月の前後なら、天の川も見られるでしょう。今月は21日が新月なので、ちょうど梅雨明けにタイミングが合いそうです。南東の低い空には、七夕の一等星よりもさらに明るい星が輝いています。太陽系最大の惑星・木星です。すぐ近くに、土星も並んで輝いています。この二つの惑星が、同時に空で並び輝くことはなかなかありません。おりひめ星・ひこ星の間を流れる天の川は、釣り針の形をした「魚つり星」の、針の先に向かって流れており、今年の木星・土星はその天の川のほとりで輝いています。そして、二つの惑星と魚つり星の間には、北斗七星とよく似た柄杓(ひしゃく)の形をした南斗六星があります。天の川の水をすくわんとしているようにみえますが、そこは我々の住む銀河系の中心であり、巨大なブラックホールがあると考えられています。赤い星は熱そうに感じられますが、赤くなるほど星の温度は低くなります。黄色っぽい太陽は、オレンジ色になり、次第に赤い星になります。夜空の星々など自ら輝く恒星は、中心で起こる核融合によってエネルギーが生まれ、光を放ちます。昨今でも、星の実態が見た目通りではないことが明らかになってきています。今もなお多くの謎を秘めた星は昔も今も、多くの人を魅了していますね。【さかい】
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