梅雨が明けて8月に入ると、いよいよ夏の天の川がよく見えてきます。天の川は南の水平線に向かって流れていきます。今年は、ひこ星と水平線の間、天の川の東側のほとりに土星と木星が並んで輝き、夏の夜空をさらに賑わしています。おりひめ星はいわずと知れた七夕の星ですが、昔はこの星を「たなばた」と呼んでいました。「たなばた」は「棚機」と書き、織り機を指します。そもそもは秋の豊作を祈り、人々の穢れを祓うために、神棚に供える布を織る女性を棚機津女(たなばたつめ)といい、お盆を迎える行事として7月7日の夜にその行事をするようになったことから、たなばたに「七夕」の字があてられるようになりました。やがて、機織り、裁縫、さらには文字や詩歌などさまざまな上達を願う行事に変化したといわれます。また、旧暦の7月は、梅雨が明け、おりひめ星とひこ星が高い空で天の川を挟んでよく輝いて見えることから、ふたりの出会いの物語が生まれ、それも合わさって今に伝わる七夕まつりになりました。今年は8月25日が旧暦の7月7日にあたります。願いを胸に、夜空を見上げてみるのはいかがでしょう。そして、星は人々の時代と文化を反映する鏡のようです。彼らの願いを受け止め、言葉を介して象徴となり、決して声の届かない遥かな距離で輝きます。そして七夕は新しい世代に受け継がれていく。いつしか七夕の星の名前も変わっていくのでしょうか。
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