元旦に発生した能登地震。
地震のあとで大規模火災に見舞われた輪島市では、多くの避難所で被災者が飲まず食わずで一夜を明かしました。
輪島市の指定避難所の半数超では、予算不足を理由に食料、防寒具などの備蓄が全くなかったからです。
能登半島の南からの道路が分断されてしまったために、空や海からの救援が届くまでの数日間、行政の無策により住民たちは命の危険にさらされました。
石川県内各所の学校では、避難してきた住民が学校のドアを開けることができず、ガラスを割って侵入したことが報告されています。
さらに非常用の飲料水の備蓄がなかった高校では、住民が勝手に校内の自販機を破壊して、飲料を強奪する事件まで起きてしました。
避難所の食事の提供は、法律に基づいて行政が行うべきものですが、石川県内の多くの避難所では食事の提供が行われませんでした。
被災者自らが炊き出しを続けましたが、三食を多数の被災者に賄うのは大変な負担です。
途中で食事の提供をあきらめた避難所や、カップ麺の提供が続いたところもありました。
水道だけでなく下水道も壊れ排水ができないため、「カップ麺の汁は全部飲み干してください」というめちゃくちゃな指導が行われた避難所もあると聞きました。
行政が法に基づく食事の提供を始めたのは、なんと3月24日からです。
前代未聞な対応が続く石川県ですが、埼玉県は大丈夫なのでしょうか?
写真のトイレカーは、埼玉県内に朝霞市と越谷市の2台しかありません。
寒冷地での使用を想定し常時スタッドレスタイヤを装着していたため、2台とも能登半島の避難所に出動し活用されています。
なぜさいたま市では導入されないのでしょうか?
いざというときは、越谷市から借りるつもりなのでしょうか?
写真の段ボールハウスは、七尾市内の小学校の体育館で使われている物です。
プライバシーが確保され、防寒対策からも大変好評でした。
ただし、独居の高齢者が体調を崩されても、外からは全くわかりません。
私は正直怖いと思いました。この避難所にはさいたま市からの応援職員もいました。
支援の経験を、さいたま市の防災対策に反映してほしいと心から願っています。
【さいたま市防災アドバイザー・加倉井誠】
価格:10800円 |
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