大きな災害が発生すると、まず水洗トイレが使えなくなります。首都直下地震の埼玉県の被害想定では、停電は6日ほどで復旧しますが、水道、下水道の復旧には30日ほどかかるといわれています。仮に自宅が無事だったとしても、30日間もトイレが使えなくなったら大変なことです。もちろん避難所の水洗トイレも使えません。そこで、各家庭での「携帯トイレの備蓄」が推奨されています。使い方は、まず水洗トイレの便器に大きなゴミ袋をかぶせてテープで固定。そのなかに携帯トイレの袋を入れ排せつします。その後凝固剤を入れて固め、携帯トイレの袋だけを取り出し空気を抜いてしばり、保管します。(使い方はタイプによって異なります)過去の災害では、トイレを我慢して水分を控え、命を落とした方もいます。そうならないために、まずは避難訓練などで、みんなで実際に携帯トイレにお茶などを流して試してみましょう。写真は、鴻巣市の埼玉県防災学習センターで開かれた「携帯トイレトレーニング」です。講師は、「チーム・トイレの自由」の長谷川高士さん。埼玉県防災学習センターでは、常設の地震体験などのほかに、さまざまな体験イベントも開催されていて、ちびっ子にも大人気。入場無料ですので、ぜひ一度家族で行ってみましょう。【さいたま市防災アドバイザー・ 加倉井誠】
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