岩槻区慈恩寺に昭和56年に開校した県立岩槻北陵高校は、岩槻高校との統廃合により来年3月に最後の卒業生を送り出した後に廃校になる事が決まっている。
建物は全て新耐震構造で、教室棟は鉄筋コンクリート造の5階建て、最盛期には各学年5クラス、700人以上が学んでいた。
鉄筋コンクリート造の3階建ての体育館、鉄骨造3階建ての生徒ホール。
2階に学生食堂も入っていて、グラウンドは広い。
隣が北部公民館である。
この学校施設の廃校後の使用計画は、埼玉県にもさいたま市にも無いのが実情であり、令和8年度以降に民間売却に向けた動きが予定されている。
当校は市街化調整区域に建つ学校という特別な施設なのと、立地条件から見ても簡単に売却とはいかず放置される可能性が高い。
建物は使っていなければ簡単に廃墟化する。
特に設備関係の劣化は早い。
まだまだ使える建物であり、地域にとって廃墟化は避けたい。
10月18日・19日の2日間、全国まちづくり会議2025が芝浦工業大学大宮キャンパスで開催された。
弊紙を発行しているひなまちデザインがこの会議に参加して「廃校予定の県立高校を利活用して地域活性化の拠点にしたい」との表題で発表した。
その内容は若手工芸作家たちのシェア工房と展示販売、簡易宿泊施設、多世代が一日楽しめる遊戯健康総合施設で、慈恩寺や玄奘塔も含めた周辺の観光エリア構想だった。
デスカッションの結果、構想は大変面白いが、土地建物は埼玉県で用途変更はさいたま市の権限なので、さいたま市が県から譲り受ければ可能性がある。
ただし緊縮財政の中でこの構想ではEVの設置なども含めて設備投資が大きくなるので難しいかも。
学校施設に準ずる使い方の活用方法を提案できれば行政側も考えるのではないか。
とのアドバイスを貰った。
それで再考したプランが「防犯・防災関連展示・教育・体験総合施設」構想(参考図面)である。
利活用を実現させるには地元の熱意と声を行政に届けることが重要になる。
今年度中に地元の声を集める必要があり、そのタイミングを逃したら実現が遠のいてしまう恐れがある。
北陵高校では、卒業式の後の数日間は地元や卒業生などの関係者に校内解放をし、最終日には閉校式を予定しているようだ。
興味のある方にはぜひ施設内を見てもらい廃校後の利活用を一緒に考えて頂きたい。
【編集部・奥山】
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