4月号の続きです。
老齢期の難聴は、複合的なものだそうです。
音を受信する器官である耳の構造に問題がある伝音性か、受診した音は電気信号に変わり神経を通じて脳に届けられる訳ですが、その部分に問題がある感音性か、両方か。
原因が複雑なので根本治療は難しいようです。
今一番多く取られている方法は、補聴器の使用。
あとは全身の健康状態をよくするための規則正しい生活の推奨でしょうか。
補聴器は、精度はあがってきているものの基本的な機能はあまり進化していません。
骨伝導性というタイプが、音をそのまま拾う今までの補聴器とは違うタイプですが、あまり広がっておらず使っている人に会ったことがありません。
人間の聴覚は良く出来ていて、騒音の中でも、聞きたい人の声だけを拾い出して聞き分けることができます。
これは、耳で拾う音の段階ではごっちゃまぜの騒音なのにもかかわらず、脳で処理する時に過去に聞いたことのある声だけを繋ぎ合わせて理解するというプロセスがあって、聞き分けが出来ているという事です。
補聴器は、その“音を拾うところ”の道具ですから、聞き分けの部分は補聴器で拾った音を元に処理できるように練習する期間が必要です。
付けたからすぐに使える道具ではないのです。
長い年月をかけて、少しずつ、聞こえない音が増えて行った自分の耳。
少なくなってきた音で脳が処理していた頭と、補聴器で多くの音を拾えるようにした時の頭は同じではありません。
脳が新しい環境に慣れるにも時間が必要なのです。
多くの人がその慣れる期間を我慢することが出来ずに、雑音が気になって使うのをやめてしまうのは残念です。
もうすべての人が手話を学ぶのはどうでしょうか。
いずれ皆さんが聞こえ難くなる日が来ますよね。
誰もが行く道ならば、皆でその根本解決に取り組むのはどうでしょう?
手話は便利だと思いますよ!
大きな声を出さなくても、ほら、特に子音の判別が難しいわけですから、「ぽ」なのか「こ」なのか指で示せるだけでも伝わり方は段違いに良くなるはずです。
バリアは、社会全体の努力で解消するべきものだと私は思うのです。
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