先日、知り合いから借りた1本のDVDに衝撃を受けた。「破牙神ライザー龍」という東北を中心に活躍するご当地ヒーローのスーパーライブだ。全国巡回しているような東映発の特撮ヒーローのスーパーライブ(従来のキャラクターショーと異なり、照明を巧みに使った演出などを売りにしたハイクオリティなヒーローショー)に勝るとも劣らないクオリティのアクションやストーリー、セット、舞台装置はもちろんだが、これをすべてボランティアによる無料公演として行っているという。全国巡回している仮面ライダースーパーライブはチケットがだいたい3500円ほど、常設である東京ドームシティのGロッソで1900円。控えめに言って、一人2000円は出してもいいと思う。なぜ無料なのか。その理由は、制作背景にある。破牙神ライザー龍は、被災地からかかってきた「ヒーローに会いたい」という一本の電話をきっかけに「子供たちが会いたいと願うとき、いつでも会えるヒーローを作る」というコンセプトでキャラクターショーに関わっていた大人たちによって制作された。2011年10月から、東日本大震災で被災した3県の幼稚園や保育園などで無償のキャラクターショーを行っていて、その数は年間200件以上。コロナ禍で地方のヒーローショーが激減した今でも行われている。ヒーローがかつての子供たちに何かを伝えたように、大人になった子供たちが、次の子供たちにヒーローを通して何かを伝えようとする姿勢そのものが大事なんだと感じた。次回からは、特撮ヒーローに関わってきた大人にスポットを当てて「ヒーロー」について考えていきたい。【うえぽん】
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