金星は2019年11月ごろから2020年5月ごろまで「宵の明星」として見えています。夕方から宵のころ(日の入り後)に西の空で明るく輝いているので、一目でそれとわかります。時折、細い月と並ぶ光景(月に一回ペースで1月だと28日)が見られます。地球・金星・太陽の位置関係により、金星は月のように大きく満ち欠けして見えます。地球照(地球で反射した太陽光に照らされ、月の暗い側がうっすら見える現象)を伴った幻想的な細い月と金星が夕空に並ぶ光景は、見事な眺めでその美しさは女神の名を関するに相応しいですね。ところで金星は灼熱の惑星です。太陽系で地球の1つ内側を公転しており大きさも質量も地球に似ています。金星は二酸化炭素を主成分とする厚い大気を持ち、地表付近の大気圧が90気圧にも達します。1気圧とは1平方cmに1kgの圧力がかかった状態です。90気圧ですと1平方cmに90kgの圧力がかかっています。これは、殻のペットボトルにフタをして、90分の1に潰す力と同じです。水深10mごとに1気圧ですので、水深900mにいる状態です。また、温室効果で地表の温度は約470度にもなります。この高温高圧に加えて、金星では二酸化硫黄の雲から硫酸の雨が降っており、上空には時速400kmと自転の60倍も速い暴風(スーパーローテーション)が吹いています。ローマ神話の美の女神「ウェヌス(ヴィーナス)」の名を冠した惑星とは思えないほどの過酷な環境が広がっているのです。【さかい】
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