岩槻郷土資料館には、さいたま市や岩槻に関係のある資料の寄贈があります。ここ数年間に資料館に寄贈された資料を「新収蔵品展」として平成30年9月15日(土)から10月8日(月・祝)までの期間に展示します。今回は、この新収蔵品展に展示予定の「清浦奎吾の書」を紹介していきましょう。この書は中央に「忠孝」と縦書きで書かれ、左下に「正二位奎吾」と朱印の「清浦奎吾」、「八十翁」の落款が見られます。縦75・5cm、横40・5cm額装となっています。落款に「八十翁」とあることから清浦奎吾80歳の書とみられ、数え年齢から昭和4(1929)年のものと考えられます。清浦奎吾は、貴族院議員、司法・農商務・内務大臣、枢密院議長などを歴任し、大正13(1924)年1月に第23代内閣総理大臣として就任した政治家です。埼玉県やさいたま市と深い関係をもっており、明治5(1872)年に上京し、風渡野小学校(現在のさいたま市見沼区)の校長に就任しました。その後埼玉県に出仕し、学制改正局の基礎作りに尽力されています。清浦奎吾の書はこの他、さいたま市立三室小学校(緑区)、同七里小学校(見沼区)に残されています。三室小学校の書はもたらされた経緯が三室小学校校長を勤めた厚澤八郎氏の日記で明らかされています。岩槻郷土資料館の書についても、その経緯を明らかにしていく必要があり、今後の課題といえるでしょう。
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