音響の仕事にも色々な種類がある。音楽などのLIVEや演劇で使われる音響(PA)、テレビの音声を収録する人や調整する人(MA)、効果音を作成したり選んだりする人(音響効果)、それから冠婚葬祭の音響など。私が主に行なっていたのは結婚式の音響だ。他の音響と違うのは、まずリハーサルがないことだ。だいたいの流れはどの結婚式も同じだからというのもあるけど、一発本番が当たり前。でも、結婚するお二人にとっては人生の中でもすごく大事な大舞台、当然音楽をかけ間違えたなんてミスは許されない。だからこの仕事をしている人の中には緊張のあまり前日寝られないなんていう人もいるらしいと聞いたことがある。私がこの仕事をとても魅力的に感じた理由は、音でその空間を演出することができるということだ。演劇などのようにあらかじめどんな状況になるかわかっているわけでもなく、ライブPAのように音楽家が奏でた音を届けるだけの仕事ではない。その場の空気に合わせて音量を調節しながら盛り上げたりしんみりとした空気にさせたり自由に動くことができる。じつは、人の心理に与える音楽の効果というのは結構大きくて、実際に体験するとわかるのだが、音量の上げ下げによって拍手の大きさが変わったり、涙を誘う場面での盛り上げ方もそれ次第であったりする。ただ一つ難点は、年齢を重ねると主役のお二人よりも自分の年齢が上がってしまい、その事実に気がつくとちょっと居たたまれなくなる時があることぐらいである。音の仕事をしたいと悩んだ時の一つの選択肢にいかがだろうか。【うえぽん】
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