東武線の東武動物公園駅で下り、南へ続く通りを200メートルほど歩くと右手には赤紫の抑えた色調の建物が見える。町のシンボル、進修館だ。最初の信号を渡ると、右手が広場で、左手に建物の入口がある。中に入ると長い廊下が右にゆるくカーブしながら弓なりに続いている。廊下には、ぶどうをデザインしたタイルが見られた。廊下の左手は、いくつかの部屋に分かれている。進修館は、サークルなどが利用できるコミュニティセンターだ。象設計集団による設計で昭和55年に竣工した。建物の外装や廊下、部屋のテーブルにぶどうの意匠が見られるのは、町の特産品が、ぶどうだからだろう。建物の南側は、ぶどう棚が設けられ今年も棚いっぱいに巨峰がなった。2階はオープンスペースで、コーヒーコーナーもある。北側の窓の向こうは円形の芝生広場だ。広場に出て、中心付近までゆっくり下りてゆく。振り返ると、進修館の建物がひろばを包み込むように建っていた。演奏会などで使われる小ホールも独特の形状だ。直線的な利便性を超え、「人間」に寄り添った、ゆるやかさがここにはある。建物自体が芸術作品である。(第67回)
風信人の旅 宮代町 町のシンボル進修館 プラス町役場と円形広場
進修館に隣接するのは町役場。三階建ての木造の建物だ。もとは進修館の広場がある土地に建っていた。移築によって、円形の広場(空間)が生まれ、進修館の建物が引き立った。広場は町民まつりの会場になったり、クリスマスにはキャンドルが灯されたりする。普段は町民の憩いの場だ。進修館の建物と円形広場は、若い人も引き付けている。(第43回)
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