春日部駅から日光までは特急が便利だが、各駅もまた味がある。秋から冬にかけては遠くの山々がよく見えるので、北へ向かう電車の西側の車窓からの眺めが特にいい。南栗橋駅までは30分もかからないが、そこで乗り換えてからが長いので午前中早めに出発したい。奥武蔵の山々が南から北に連なり、上州の山へと続く。そのずっと奥に浅間山が見えた。信州と上州の境の山だ。そこから目を右に移していくと、榛名山、赤城山がある。利根川を越え柳生(やぎゅう)の駅辺りから東側の窓を見ると小高い土手が続く、土手の向こうは見えないが渡良瀬遊水地だ。板倉東洋大学前は学生が乗り降りする駅。新大平下辺りは西側の太平山が近い。太平山は陸の松島ともいわれ、山の上からの関東平野の眺めがいい。桜、紫陽花、紅葉の山としても知られる。新栃木で乗り換え。西側は鹿沼の山々が連なっている。北鹿沼を過ぎた辺りから東側に古賀志山が見えた。小さくて見分けづらいが、パラグライダーらしきものが飛んでいた。電車は山間を走り下今市駅に着く。ここからは日光線と鬼怒川線に分かれる。出発まで間があったのでホームをつなぐ橋上の通路に上ってみた。窓の下に乗ってきた電車の屋根が見える。その先に、男体山や女峰山などの山々が大きい。ここまでずっと西側の車窓に見えていた日光の山がぐっと近づいた感じだ。思わぬ絶景に出会う。日光駅に着いたのは正午近くだった。(第69回)
風信人の旅『東武日光線・車窓に見える山々』プラス日光駅から歩く東武日光駅は構内が広く感じがいい。改札を出ると人が多く観光地の雰囲気だ。しかし、これまで通過してきた小さな駅や人気のない駅前の様子もまたいいものがあった。日光はちょうど紅葉の季節だったので、大谷川にかかる神橋辺りから色づいた山々を眺め、金谷ホテル近くのもみじを味わうことができた。やはり歩くなら新緑から紅葉の時季までだろう。(第45回)
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