岩槻で115年の歴史 地元の味「時乃鐘最中」 <有限会社 時乃鐘田中屋>

岩槻といえば、真っ先に思い浮かぶであろう「時の鐘」。
前回は、時の鐘の瓦の葺き直しをおこなった布川さんを取り上げたが、今回は、時の鐘を模して作られた和菓子「時乃鐘最中」を紹介してみたい。
まだ食べたことのない方向けに紹介すると、「時乃鐘最中」は、岩槻で最初の銘菓として、今なお親しまれている和菓子だ。
製造元の時乃鐘田中屋は1905年(明治38年)に創業して、115年を迎える老舗の和菓子店である。
現在は、3代目の田中甚さんから引き継いで、4代目の田中和美さんが製造から店舗運営までを手がけている。
1993年5月には、現在の上皇上皇后両陛下が埼玉県立小児医療センターの視察で岩槻を訪れた際、この「時乃鐘最中」を献上している。
店内には、当時使われた「御茶器」も展示されている。
なぜ、ここまで長く人々に愛される和菓子にまでなったのか。
田中さんは「こだわっている点を全て話すと細かくなってしまいますが、やはり原材料の質は落とせませんね」と語る。
実際に原材料をみせていただくと、「時乃鐘最中」に使われているのは、北海道小豆の特級品だった。
さらに、田中さんは「昨年は小豆が不作の年だったため、特級品を仕入れるのが大変でした」と話してくれたが、味への妥協を一切しないことが、岩槻内外から人を惹きつける和菓子にまでなった理由だろう。

上皇上皇后両陛下が使用した「御茶器」

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