岩槻までの地下鉄7号線延伸を望む市民は少なくない。この街がさいたま市と合併する際の条件の一つと考えてきたはずだ。弊紙では昨年と今年の新年号で特集記事として、地元選出の衆議院議員である村井ひでき氏へのインタビューも行い、その時々の最新情報を掲載して市民への情報共有を図ってきた。新型コロナの影響を受けた情勢には不透明感もあるが、だからこそ次の世代に向けた積極的な先行投資も必要になるはずである。一昨年に村井議員を取材した記事では「国の事業認可の目安となる数字は、これまで試算のたびに低下していたが、国の評価手法を徹底的に研究し試算し直した結果、最大の難問であった採算性の壁を突破できた」とあった。また、昨年の記事では「採算性の壁は突破済みなので次のステップは、さいたま市と県が先行投資分として負担する全体費用の1/3である287億円の負担割合を決めて、建設・運行計画を立てた上で認可申請を行う必要がある」という旨の発言もあった。仮に1/2の負担で考えれば着工から完成まで10年計画なので、市の1年間の先行投資額は14億円程度の額だ。沿線が発展することで何倍もの税収になって貢献できる。新しく就任された大野埼玉県知事も地下鉄7号線延伸には積極的な発言をしており、さいたま市が「GO」サインを出せば、事業主体となる埼玉高速鉄道も申請が可能となる。 地下鉄7号線の延伸実現は、さいたま市長や市議会の判断にかかっている状況だが、計画の長期化から来る岩槻区民の諦め感や熱気不足の現状では、このチャンスをものにはできない。来年春には、さいたま市長選挙も予定されている。岩槻区全体の発展や次を担う世代の将来を考えて地下鉄延伸の最後のチャンスと考えたら、誰が就任するにしても市長の選挙公約には、岩槻までの地下鉄7号線延伸の認可申請の確約を求めたい。みなさんも “現状をどう考え、将来のためにどう動くか” 次の世代は見ている。【編集部・奥山】
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