みなさんは「さいたまマッチングファンド」についてご存知でしょうか。
これは、さいたま市が市民と協働しておこなえる公益的な事業に対して、法人格の有無を問わず助成金を活用できる制度になります。
そして、この制度の特徴として、事業を申請した団体だけでなく、担当するさいたま市の所管も一緒になって事業を進めていきます。
今年度に採択された事業は8つ。
そのうち、岩槻区からは２つの団体がこの制度を活用して事業を実施することになりましたので、取り上げていきたいと思います。
また、この事業審査をおこなう「さいたま市市民活動推進委員会」の委員を私（尾舘）が務めているため、個人的な所感についても述べていきます。

①ホタル舞う水辺環境の再生（団体名・岩槻ホタルの会）
この事業は、さいたま市環境対策課から進めていきたいテーマとして提案された事業になります。
これまでも協働先の市民団体である「岩槻ホタルの会」は、独自にホタルの鑑賞会を市内の小学校などでおこなったり、自生地を再生すべくホタルの幼虫の放流をおこなったりしてきました。
こうした活動をさらに発展させるために、シンポジウムなど啓発活動を広げていくことを期待してさいたま市と協働事業の位置付けでおこなうことになりました。
◎事業審査の所感
私の幼少期も含めてですが、現代の子どもは自然と触れ合う機会が減ってきていると感じるため、このような体験から新しい価値観を持つきっかけにしてほしいと思っています。
さいたま市環境対策課の持つ広報力を上手く活用して、「岩槻ホタルの会」の更なる展開に期待しています。

②岩槻城主『太田資正公』の魅力発信による「まちづくり事業」（団体名・岩付城主太田資正公生誕500年実行委員会）
この事業は、主催団体である「岩付城主太田資正公生誕500年実行委員会」の提案から岩槻区役所の観光経済室が協働先となり進めていく事業となります。
岩槻は、城下町として栄えてきた歴史背景がある街です。
その中でも、戦国武将として活躍した岩槻城主の太田資正公に注目して、岩槻の魅力を発信することで歴史を活かしたまちづくりをしようとする事業です。
これまでも、岩槻で太田資正公に関するイベントを開催したときには、県外から参加するファンがいるほど注目されている戦国武将です。
◎事業審査の所感
生誕500年という節目に相応しい事業内容であると感じました。
まだまだ岩槻に住んでいる人でも認知されていない隠れた戦国武将でもあるため、これを機に認知が広がってほしいと思っています。
また、この事業は、他の委員からの評価も高く、申請があった8つの事業の中で一番の評価がされていました。
このことから、期待度が高い事業であることも裏付けられます。

以上、2つの事業が今年度に実施されることになりますが、各事業の詳細については、今後の主催団体やさいたま市の告知をお待ちください。
今回紹介した以外にも6つの事業がさいたま市との協働事業として採択されていますので、気になる方は、さいたま市のホームページをご覧ください。
また、市民団体やＮＰＯ法人などで、さいたま市の助成金を活用して協働事業を開催したい場合には、「さいたまマッチングファンド」をぜひご検討ください。