カリカリのベーコン? 最後に食べたかった食事

先日、衝撃的なニュースを目にしまして、今回は「障害」について取り上げます。
日本は大変豊かな国で、誰しも食べたいものを食べ、したいことができているように思っていました。
ところが、お金があって、知識があって、人脈があって、徳があっても、叶えられないことがある…というのです。
105歳まで臨床をされていた医師の日野原重明先生は、多くの方がご存じだと思いますが、彼の晩年の話です。
亡くなる直前に少し臥せったそうですが、最後の望み「カリカリに焼いたベーコンが食べたい!」は、叶えられなかったそうです。
私は大変ショックを受けました。
さすがに105年も使い続けた身体ですから、筋力は低下していたのでしょう。あちこち。
咀嚼や嚥下も、筋肉を使って行う運動ですから、筋力が低下すれば、正常な嚥下にならず、誤嚥するリスクはあがります。
誤嚥すれば肺炎になり、ご高齢の方は致命的であるため、主治医から口腔からの摂食を止められてしまうのです。
日本全国そうです! もちろん、生命維持のために栄養や水分の摂取は必要です。
ですから、点滴や経管栄養などで、胃や血管に直接流し込む処置をするのです。
しかし、食事は栄養をとるためだけのものではないですよね?
味や匂いを楽しむことも、心の糧にするのも食事の目的です。
日野原先生は、アメリカンスタイルの朝食がお好きだったそうで、カリカリに焼いたベーコンを食べられなくても、飲み込めなくても、口にしたかったのだろうと思います。
1世紀近く人の命を救う仕事をしてきたんです。
最後の望み叶えてあげてほしかったです。
医療って何でしょうか。
みなさま、最後まで自分らしく生き続けるためには、医師にお任せ…では、最後に食べたいものすら食べられないことになってしまいます..。
自分がその日を迎えるまでに、声をあげて、変えていきたい部分です。
【愛風・久毛】

カリカリに焼いたベーコン

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