コラム ココロとカラダの薬箱『子どもへの言葉がけ』

 結論から言います。子どもへの言葉がけに正解はありません。しかし、好ましい言葉がけはあります。それでは好ましい言葉がけとは何でしょうか。「丁寧な言葉づかい」「ほめる」「叱らない」「落ち着いて話す」「子どもの話を聞いてあげる」いずれも好ましい言葉がけであり、態度ですね。しかし、日々忙しく一人で何役もこなす母親に「丁寧な言葉づかい」は難しい。気づけば真逆の言葉がけをしています。
 子どもへの言葉がけには、いくつかの大事なポイントがあります。先ず、子どもに正しく伝わっているか。親の言うことを聞かないと嘆く前に子どもに正しく伝わっているかをチェックしてください。もっとも大切なことは、あなたの気持ちが子どもに伝わっているかと言うことです。好ましくない言葉がけには、それなりの理由があります。なぜ、好ましくないかを理解すれば、おのずと子どもへの言葉がけが変化します。
 ひとつ例をあげます。チェックしてください。『急いでいるから片付けて。早くしなさい。何をしているの!!』母親の日常的な言葉かけですね。これの良くない理由は何でしょうか。良くない理由が、すらすらと出た方は日常的に「好ましい言葉かけ」をされています。冒頭で申し上げましたが、言葉がけに正解はありません。しかし、子どもに正しく伝えるコツがあります。この場合は、「急いでいるから片付けて」では、ママの緊急さは子どもに伝わらないのです。急いでいる時は、子どもと一緒に励ましながら片付けるのが良いのです。ママが一方的に片づけてはいけません。一緒に片付けることでママの緊急さが子どもに伝わります。「さあ、ママも一緒に片付けるよ「よーいドン!!」片付けられたね「ありがとう」最後の「ありがとう」もポイントです。次回もこの続きをお伝えします。最近、子育てお役立ち情報、5分間のユーチューブラジオ「ふじのラジオ」を始めました。聞いてください。
NPO法人親子ふれあい教育研究所代表・藤野信行(元大学教授 心理学)

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