石川県内には、続々と仮設住宅が建設されています。
5月8日現在、5771戸の仮設住宅が着工されました。うち4034戸は従来型のプレハブ仮設です。
その他、写真のようなモバイル仮設(工場にて木材を組み立てて完成させ、トレーラーで搬送)など様々なタイプが立てられています。
仮設住宅には集会場(談話室)がつきものです。
住民たちが新たなコミュニティーを作るために、集まって顔を合わせる場所が必要だからです。
ところが、七尾市内の仮設住宅には集会場が一戸もありません。先日の「支援者オンライン会議」に参加したところ、七尾市長も参加されていたので直接質問してみました。
すると「七尾市内の仮設住宅には、集会場は一切ない。ちかくのコミュニティーセンターなどで代用する。」という回答でした。
仮設住宅に住む高齢者は、なかなか部屋から出てきません。
そのままにすると、孤独死などにつながることが、過去の被災地で証明されています。東日本大震災で建設された仮設住宅は、防音や断熱が悪く、隣の家のテレビの音が聞こえたそうです。
「独居老人の部屋のテレビがつけっぱなしになっている。」という隣人の通報で、孤独死が判明したという悲しい事例もありました。
また、公有地が少ない能登半島では、学校のグランドをつぶして仮設住宅が建てられています。
一度仮設が建てられてしまうと、数年間にわたって子どもたちがグランドを走り回ることができなくなります。
写真の学校は、能登半島の東端に近い珠洲市の小中学校です。
小中合わせて全校生徒は60人に満たないですが、珠洲を離れる生徒も多くさらに半数以下に減ってしまったそうです。
この学校のグランドにも、仮設住宅が建てられていました。ところが、隣に廃校になった県立高校があるのです。
なぜ廃校のグランドを利用しようとせず、子どもたちを犠牲にするのでしょうか?
この地域にまともな議員はいないのか?
そんな言葉をぐっと飲み込みました。
岩槻が被災したらどこに仮設住宅が建つのでしょうか?まず野球場やグランドなどがつぶされ、そこが仮設住宅の村になります。
三陸の気仙沼市でも、「XX野球場仮設」や「○○テニスコート仮設」があったことを思い出しました。
【さいたま市防災アドバイザー・加倉井誠】
価格:127000円 |
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